














補足説明4
人類の願いは調和の取れた進歩であり発展である。
エキスポ70のテーマ 人類の進歩と調和には
この願いが込められている。
その基調となる理念は愛である。
テーマを愛とするワコールリッカーミシン館の
敷地 建築 展示 演出音楽 映像 照明などは
すべて一体のものであるという
原則の上に立っている。
パビリオンの限られたスペースを有効にかつ空間処理と
画面展開の基本的な考えとしてヤジロベエの原理を応用し
新しい構造体を作った。
それは自然の力と人間の力とのバランスとも言える。
バランスは調和均衡を意味しテーマの趣向に沿った
パビリオンの誕生となった。
パビリオン全体は二つの空間に分けて考えてある。
水曜広場としての関連性を持ち解放された中に外部の空間
憩いの空間とbそこから引き込まれるように
導かれる内部の空間 愛の空間とがそれである。
限られた空間を最大限に活用するために
立対的な演出構成を配慮した。
マルチ演出方式により
建築 音楽 美術 照明 映像などを
特定の分野に限定しないで
一体となった演出によって時間と空間の
重層化された構成を可能にするようにした。
憩いの空間という外部空間で くつろいだ観客は
環境音楽 環境技術などの
演出と誘導によって愛の空間という
内部空間に引き込まれる。
このようにして導かれた内部の空間は
メインイベントとサブメインイベント
および二つの展示コーナーを
もって 愛のさまざまの演出がされた。
まず白色蛍光灯塗装の穴パイプ75本で
できたオブジェが作られた。
また壁に張れた白色のナイロンキャンバス
上部の8面のマルチスクリーンと
サブイベント広場の奥 壁面3メートル
4メートルのスクリーンに
人間を取り巻く全体像を加工せずに
大宇宙など人間をとらえて愛を考えなおさせ
させようという演出の狙いである。
音楽演出は テープと音響発生装置が
その中心となる。
それらにはあらゆる音が出てくるもので
竹 石 水 風 人の声 鳥の鳴き声などが
テーマ愛の演出に基づいて官能的に再構成される。
スピーカーは、上の6台と小オブジェに
組み込まれた20個そして
大オブジェに二個スピーカーがあった。
内部空間は
スポットライトやプリズムレンズなどを使い
投射照明 反射照明などのあらゆる技術で
楽園時代 近代 現代 未来の四時代を表現する。
色は3原色と白および黒の五色を基調に
中間色を含めた12色で構成された。
映像 音楽 照明 の演出は一体となって
ワンサイクル12分間にまとめられ
それらのオートマチックコントロールは
すべて操作室においてなされた。
展示コーナーとしてメインイベントの奥には
ワコールとリッカーミシン各社の特設展示場がある。
ワコールコーナーはハーフミラーのアクリル樹脂板を
組み合わせた壁による迷路形式になっていて観客は
その迷路をくぐりぬけながら
不思議な空間を体験する仕組みになっていた。
リッカーミシンコーナーでは
ミシンのボビンを拡大したものを製作し音楽と照明の
演出の手とあいまって その一部を可動にしてみせた。
なお外部空間のスロープには
いこいの空間としての効果を高めるために
約100個のイスと3台のウォータークーラー
などが設けられた。
エキスポ70の建築より再構成いたしました。
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当時コンパニオンをされていたKさんより
写真をいただきました。
館内へ続く緩やかな
スロープが憩いの広場だ。
館内へ続く階段
これが大型ボビンだ。
これが動くから楽しい。
ワコールコーナーの
入り口
ワコールコーナー内部
オブジェ
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